
ジャストサイズが正解ではない?パンツの太さで変わる、大人のシャツ選びの法則

「自分らしさを磨き、“格”を仕立てるパーソナルスタイリスト」紀村昌彦です。
前回の記事では、上着を脱いだときにだらしなく見えないための「シャツのサイズ選び」についてお話ししました。
基本となる細身のスーツパンツに合わせるなら、「身幅」と「腕回り」をジャストフィットさせることが大切だ、という内容でした。

今回は、その記事の最後でお約束した「続き」のお話です。
最近、お店に行くと少しゆとりのある「クラシックな太めのパンツ」や、タック(プリーツ)の入ったスラックスをよく見かけるようになりました。
また、休日に履くカジュアルなパンツも、少しリラックスした太さのものが主流になっています。
しかし、この時
「パンツが太めだから、上は細身にしておけばスッキリ見えるだろう」
と、前回ご紹介したようなピタピタにフィットした細身のシャツを合わせてしまうと……。
「あれ? なんだか上半身だけ貧弱に見えるぞ」
「服を借り物みたいに着ているような、ちぐはぐな感じがする」
と、違和感を覚えしまうはずです。
今回は、合わせるパンツの太さが変われば、選ぶべきシャツのサイズの正解も変えるというお話をします。

太めパンツに合わせるシャツは、「上下のボリュームを揃える」
パンツにボリュームがあるなら、シャツにも適度な「ゆとり(ドレープ感)」を持たせる。
これだけで、全体のシルエットは美しく完成します。
なぜ「太めパンツに細身のシャツ」はアンバランスに見えるのか
ファッションにおいて、全体のシルエットは非常に重要です。
下半身(パンツ)にたっぷりと生地が使われていてボリュームがあるのに、上半身(シャツ)だけが体にピタッと張り付いているとどうなるか。
極端に言うと、下だけが大きく上が極端に小さい、不安定な三角形のシルエットになってしまいます。
人間の目は、この「上下のボリュームの極端な差」を見ると、無意識のうちに「バランスが悪い」「上半身が頼りない」というマイナスな印象を抱いてしまう仕組みになっています。
前回の記事で紹介した通り、ジャストサイズのシャツを使うものの、太めのパンツと組み合わせた瞬間に、あなたを貧弱に見せてしまうのです。
失敗しない上下のバランス
では、太めのパンツやリラックスした休日カジュアルには、どんなシャツを合わせればいいのでしょうか。
次にシャツを選ぶときは、以下のポイントを意識してみてください。
- 身幅に「生地が柔らかく落ちる」ゆとりを持たせる
前回の細身パンツの時は「背中にこぶし一つ分」と言いましたが、太めパンツの場合は、さらに数センチのゆとりを持たせます。
体が動いたときに、生地がフワッと柔らかく波打つ(ドレープができる)くらいのサイズ感が正解です。 - 肩を「ほんの少しだけ」落とす
ビジネス用の細身シャツは肩の縫い目を自分の肩幅にピッタリ合わせますが、少しカジュアルな太めパンツに合わせるなら、肩の縫い目が数ミリ〜1センチほど外側に落ちるものを選ぶと、リラックスした大人の余裕が生まれます。(※大きすぎるオーバーサイズは若作りになるのでNGです)
まとめ
細身のパンツには、体にフィットしたシャツを、太めのパンツには、適度なゆとりを持たせたシャツを選ぶ
「上下のボリュームを揃える」
という基本のルールを知っておくだけで、トレンドのアイテムも、休日のカジュアル服も、驚くほど自然に着こなせるようになります。
私は服を着るとき、
「自分が着ていて心地よい(主観)」と、
「相手から見てだらしなく見えず、信頼感を持たれたい(客観)」
という2つを両立する必要があると考えています。
今回紹介した、太めのパンツでリラックスしながらも、それに合った適度なゆとりのシャツを合わせて美しいシルエットを作るという着こなしは、
自分が心地よい「主観」と、相手から見て美しく見える「客観」がピタッと重なる、『主観と客観の最大公約数』を両立していると思います。
もしクローゼットに少し太めのパンツがあれば、いつもより少しだけゆとりのあるシャツを合わせて鏡の前に立ってみてくださいね。
今日も読んで頂き、ありがとうございました。

