
お腹周りが苦しい40代へ。シルエットと楽さを両立するスラックスの選び方

「自分らしさを磨き、“格”を仕立てるパーソナルスタイリスト」紀村昌彦です。
いよいよ本格的なクールビズが始まり、ジャケットを脱いで過ごす季節になりましたね。
上着を脱いで身軽になるのは良いことですが、ここで一つ、気をつけなければならないポイントがあります。
それは、冬の間はジャケットに隠れていて目につきにくかった「ベルトや腰回り」が、周囲から完全に丸見えになってしまうということです。
以前のブログで、靴とベルトの色を合わせる仕組みについてお話ししましたが、あれも上着を脱ぐ夏に向けての準備でした。

ベルトのチグハグさと同じくらい、せっかくのシャツや靴の良さを台無しにしてしまうものがあります。
それが
「ズボンの腰回り」の不自然なシルエット
です。
(お腹周りがパツパツでポケットが横に開いてしまっている方、逆に昔ながらのダボダボのズボンを穿いている方……これは結構、目にしますよね)
この原因は、サイズ選びもさることながら、実は「プリーツ(タック)」の選び方を間違えていることにあります。
今回は、すでに基本の靴やベルトを揃え、さらに下半身の見た目を整えて全体の完成度をもう一段引き上げたいと考えている方に向けて、失敗しないプリーツの選び方を、シーン別の適性も交えて具体的にお話しします。

【シーン別】タックの種類と使い分け
ここで、スラックスの代表的な3つの形が、それぞれどんな場面に適しているのかを整理しておきます。
ご自身の目的やシーンに合わせて使い分けると良いでしょう。
(左から、ノープリーツ、1プリーツ、2プリーツです)
・ノープリーツ(タックなし)適したシーン:華やかなパーティ、休日のカジュアルシーン
腰回りがフラットで、最も若々しくスポーティな形です。体型維持ができている方なら、パーティなどでシャープに決まります。
ただし、日々のビジネスでは窮屈になりがちなので、ビジネス用ではなく、休日に穿くコットンパンツなどで楽しむのがおすすめです。
・1プリーツ(ワンタック)適したシーン:毎日のビジネス、重要な会議、デスクワーク
まさにビジネスマンの「王道のパターン」です。
適度なゆとりがありながら、見た目はスマートで、立っていても座っていても形が崩れないため、どんなビジネスシーンでも迷わず穿ける、最高のバランスを持っています。
・2プリーツ(ツータック)適したシーン:長時間の移動(新幹線や飛行機)、趣味性の高いドレススタイル
腰回りに最もゆとりがある作りです。
最近少しずつトレンドとして戻ってきており、クラシックな雰囲気を楽しみたい上級者向け。出張などで長時間座りっぱなしの時は、このゆとりが本当に助かります。 (ただし、一歩間違えると昔のオジサンスタイルになるので、裾に向かって細くなるテーパードの形を選ぶのが必須です)
「1プリーツ(ワンタック)」を選ぶ
それではどのタイプを選べば良いのでしょうか。
結論から言いますと、40代のビジネスマンは迷わず「1プリーツ」を選んでください。
ゆとりと美しさを両立させる仕組み
なぜ1プリーツが最適なのでしょうか。
それは、40代という年齢特有の体型変化と、スラックスの作りの相性が最も良いからです。
若い頃はノープリーツの細身のパンツが似合っていても、年齢とともにお腹や腰回りに少しずつお肉がついてくるものです。
ここで、若く見せようと無理をして細身のノープリーツを穿き続けるとどうなるか。
生地が横に引っ張られ、両サイドのポケットが「く」の字にパカッと開いてしまいます。
これは見た目がだらしないだけでなく、服の丈夫さを損ない、すぐに傷んでしまう原因になります。
かといって、楽だからとダボダボの2プリーツを選ぶと、一気に野暮ったい形になってしまいます。
1プリーツは、腰回りに適度なゆとりを持たせつつ、裾に向かって細くなる美しいラインを作り出してくれます。
座った時や階段を登る時にだけプリーツが開いて動きを助けてくれるため、非常に扱いやすさがあるのです。
失敗しない王道のパターンは「アウトプリーツ」
さらに細かい話しをすると、プリーツには、ひだが外側(ポケット側)に向かって折られている「アウトプリーツ」と、内側(ファスナー側)に向かって折られている「インプリーツ」があります。
ここで選ぶべきは、「アウトプリーツ」です。
アウトプリーツはよく見るタイプです。(ほとんどがこちらのタイプです)
インプリーツは少しクラシックで英国的な雰囲気が出ますが、着こなしの難易度が少し上がります。 
アウトプリーツであれば、どんなシャツやジャケットにも合わせやすく、下半身のベースとして間違いありません。
まとめ
自分の体型に合ったスラックスを穿くと、本当に体が楽になります。 
そして、体が楽になると、自然と心にも余裕が生まれるものです。
毎日の仕事の中で、体を締め付ける窮屈な服を着ていると、余計にイライラしたりストレスを感じてしまいますよね。
無理なく勝手に整う服を選ぶことは、明日の仕事や一日を充実感のあるものにするための、大切な準備です。
自分のベースをしっかりと整え、大人の余裕を持って、目の前の逆境を打破していきましょう。
今日も読んで頂き、ありがとうございました。

