
革靴の雨対策はこれで完璧。寿命を延ばす「3つの対処法」と正しい保湿

「自分らしさを磨き、“格”を仕立てるパーソナルスタイリスト」紀村昌彦です。
6月に入り、本格的な梅雨に入る地域も出てきました。
この時期、私たち革靴愛好家の頭を悩ませるのが「突然の雨」です。
大切に手入れをしているお気に入りの革靴を履いている日、予期せぬ雨で靴が濡れてしまうと、本当にショックです。
「せっかくの靴がダメになってしまったかも……」
と落ち込む気持ちはよく分かりますが、革は意外にも皆さんが思っている以上に丈夫な素材です。
今回は、突然の雨で革靴が濡れてしまった時に、靴へのダメージを最小限に抑え、長持ちさせるための「帰宅後にすぐできる3つの対処法」を分かりやすくお伝えします。

濡れた革靴にやってはいけない「2つのNG行動」
正しい手入れ方法をお伝えする前に、焦ってやってしまいがちな「靴を傷めてしまうNG行動」を2つお伝えします。
ドライヤーで急激に乾かす
早く乾かそうとして、ドライヤーの熱風を当てるのは避けてください。 (子供のスポーツシューズを乾かす時とは違います)
水に濡れた革に急激な熱を加えると、革が極度に乾燥して硬くなり、ひび割れの原因になります。
一度ひび割れてしまった革は、修理に出しても元に戻すことはできません。
新聞紙を「詰めっぱなし」にする
豪雨で靴の中も濡れてしまった場合、靴の中に新聞紙を詰めて水分を取る方法は正しいのですが、
「翌朝まで入れっぱなし」にするのはNGです。
濡れた新聞紙を靴の中に放置すると、湿気がこもった状態になり、梅雨の時期に最も厄介な「カビ」が生えやすくなってしまいます。
帰宅後すぐに実践したい「3つの対処法」
濡れた靴を手入れする基本は、「優しく水分を取り、日陰でゆっくり自然乾燥させること」です。
帰宅後、以下の3つのステップを行ってください。
ステップ1:表面の水分と汚れを「優しく拭き取る」
帰宅したら、まずは乾いたタオルで、靴の表面についた水滴を拭き取ります。
この時、ゴシゴシと強く擦らないように注意してください。
濡れた革はデリケートになっているため、強く擦ると色が落ちたり傷がついたりしますので、タオルを軽く押し当てて、水分を「吸い取る」ようにするのがコツです。
泥などの汚れも、この時に馬毛ブラシで落としておきます。
ステップ2:新聞紙は「こまめに交換」して内側の湿気を取る
靴の内部まで濡れてしまった場合、内部の水分を取るために、丸めた新聞紙をつま先まで詰めます。 (靴の内部が濡れていない場合は、このステップは飛ばしても良いです)
ここが一番のポイントですが、最初はすぐに新聞紙が湿ってくるので、こまめに新しいものに交換してください。
ステップ3:風通しの良い「日陰」で乾かす
直射日光の当たらない、風通しの良い日陰に置いてゆっくりと自然乾燥させます。
靴の裏側(レザーソール)も濡れている場合は、壁に軽く立てかけ、靴底を浮かせたりすると、下からも空気が通り、カビの発生を防ぐことができます。
この時、私の場合はシューツリーは入れません。(人によりますが)
すぐにシューツリーを入れると、靴の内部の風通しが良くないと感じるからです。
乾いた後の「保湿」が靴を長持ちさせる
雨に濡れて水分が乾く際、革に必要な油分まで一緒に抜けてしまい、革が乾燥した状態になっています。
ここでそのまま履き始めると傷みの原因になるため、靴が完全に乾いたら、浸透しやすい「クリーム」を全体に塗り、水分と油分を補給してあげます。
この時、注意して欲しいのが、使用するクリームは、水が含まれている「乳化性クリーム」を使いましょう。
私が愛用しているのは、こちらです。

あくまで保湿が目的なので、クリームの名作「サフィール クレム1925」などのような「油性クリーム」は、ここでは使いません。(油性クリームは「ツヤを出す」時に使います。)
その後、普段通りの靴磨きを行えば、元のきれいな状態を取り戻すことができます。
まとめ
上質な革靴は、トラブルが起きた時にも適切に手入れをしてあげることで、長く使える「一生モノ」になっていきます。
雨の日の正しい対処法を知っていれば、梅雨の時期でも神経質になりすぎず、安心してお気に入りの靴を履くことができます。
今日も読んで頂き、ありがとうございました。

