
買ったばかりの革靴、そのまま履いてない?靴の寿命を延ばすプレメンテナンスの極意

「仕事の成果を出す、装いの専門家」
紀村昌彦です。
先日、アメリカ出張中に運命的な出会いを
果たしたアレンエドモンズの
「パークアベニュー」。

しかし、
新しい革靴を手に入れたからといって、
すぐに履き始めるのは少々もったいない話。
最高の状態で長く愛用するためには、
最初に行うべき大切なプロセスがあります。
それが、
「プリメンテナンス(プレメンテナンス)」
です。
今回は、私の新しい相棒である
パークアベニューを例に、
新しい革靴を履き始める前に行うべき、
プリメンテナンス術をご紹介します。
この一手間が、革靴の寿命を延ばし、
美しいエイジングを促す秘訣となります。

なぜプリメンテナンスが必要なのか?
「買ったばかりなのに、
なぜ手入れが必要なの?」
そう思われる方も
いらっしゃるかもしれません。
しかし、革靴は工場から出荷される際、
製造過程で塗布されたワックスや
クリームが残っていたり、
革が乾燥していることがあります。
これらの状態のまま履き始めると、
革本来の呼吸を妨げたり、
ひび割れの原因になったりする可能性が
あります。
(革は生き物なのです)
プリメンテナンスは、
革靴が持つ本来のポテンシャルを
最大限に引き出し、
履き下ろした瞬間から
最高の状態を保つための、
いわば「準備運動」のようなものなのです。
プリメンテナンスのステップ:新車の「慣らし運転」のように
具体的なプリメンテナンスの
ステップは以下の通りです。
ステップ1:製造時に塗布された古いクリームや汚れを落とす
まず最初に行うのは、
革の表面に付着している古いクリームや
ホコリ、汚れを優しく取り除く作業です。
これは、新しいクリームが革にしっかりと
浸透するための大切な下準備となります。
用意するのは、革靴専用のリムーバです。
私が使っているリムーバはこちらです。
- ブラッシング:
まずは馬毛ブラシで、靴全体をブラッシングし、
表面のホコリを払い落とします。
特に、ステッチの隙間やアッパーと
ソールの境目など、細かな部分に
ホコリが溜まりやすいので、
入念に行いましょう。 - クリーナーで汚れ落とし:
柔らかい布に少量(米粒大程度)の
クリーナーをとり、力を入れすぎずに、
優しく円を描くように革靴全体を拭いていきます。
革の表面が白っぽくなったり、
布に汚れが付着したりする場合がありますが、
それが古いクリームや汚れが落ちている証拠です。
- ポイント:
クリーナーをつけすぎると革にダメージを与える可能性があるので、少量ずつ、
様子を見ながら使用してください。
また、目立たない場所で試してから
全体に使用することをお勧めします。
- ポイント:
- 乾拭き:
乾いた柔らかい布で、クリーナーが残らないように丁寧に乾拭きします。
これで革の表面がまっさらな状態になり、
新しいクリームを受け入れる準備が整いました。
ステップ2:新しい栄養豊富なクリームを塗布する
古いクリームを落としたら、
いよいよ革に栄養を与える作業です。
人間の肌と同じように、
革も乾燥すると弾力性を失い、
ひび割れの原因となります。
新しいクリームは、革に潤いと栄養を与え、
しなやかさを保ち、耐久性を高める役割を担います。
用意するのは、革靴の色に合った
乳化性クリームと、塗布用の布です。
私が愛用しているクリームはこちらです。
- クリームの塗布:
柔らかい布に少量のクリームをとり、
革靴全体に薄く均一に塗り広げます。
特に、シワになりやすい甲の部分や、
乾燥しやすいトゥ(つま先)や
ヒール(かかと)の部分は念入りに
塗布しましょう。- ポイント:
クリームは「薄く、均一に」が鉄則です。
つけすぎるとベタつきの原因になったり、革に浸透しにくくなったりします。
- ポイント:
- ブラッシング&乾拭き:
浸透後、豚毛ブラシで優しくブラッシングし、余分なクリームを払い落とし、革の表面にツヤを出します。
最後に、乾いた柔らかい布で丁寧に乾拭きをして仕上げます。
ここまではプレメンテナンスに限らない、
通常の靴磨きの手順です。
ステップ3:革の内部から柔らかくする「インナーケア」
これは、意外と見落とされがちなステップですが、革靴の快適な履き心地に繋がる重要な作業です。
革靴の内部、特にライニング(裏地)部分にも
クリームを塗布することで、
革を内側から柔らかくし、足への馴染みを
早める効果が期待できます。
用意するのは、デリケートクリームです。
- クリームの塗布:
靴の中に直接指でデリケートクリームを少量とり、ライニング全体に薄く塗り広げます。
特に、かかと周りや甲の裏側など、
足と擦れやすい部分を中心に塗布しましょう。- ポイント:
革靴の内部は、外側よりもデリケートな
場合があるので、強く擦りつけず、
優しく塗り広げてください。
乾拭きは不要:
基本的に内部は乾拭きする必要はありません。余分なクリームが残らないように、薄く塗布することが大切です。
- ポイント:
- 浸透させる:
塗布後、数分間放置してクリームが
浸透するのを待ちます。
ステップ4:ソールの保護と強化
革靴のソール、特にレザーソールは、
地面からの湿気や摩擦に直接さらされるため、
非常にデリケートです。
ソールの乾燥は、
ひび割れや摩耗を早める原因となりますので、
ソールの保護は革靴の耐久性を高めるために
不可欠です。
用意するのは、ソールオイルで、私が愛用しているのはこちらです。
- ソールの汚れを落とす:
まずはソールのホコリや汚れをブラシでしっかりと落とします。 - オイルの塗布:
柔らかい布やスポンジにソールオイルを少量とり、
アウトソール全体に薄く均一に塗り広げます。
- ポイント:
オイルをつけすぎるとベタついたり、滑りやすくなったりする可能性があるので、少量ずつ、革に吸い込ませるように塗布してください。
- ポイント:
- 浸透させる:
塗布後、数時間から半日ほど放置し、オイルが革にしっかりと浸透するのを待ちます。
プリメンテを終えて、輝きが増しました。
下がプレメンテ前です。
まとめ:一手間が未来を変える
適切なプリメンテナンスを行い、
大切に履き込むことで、
あなただけの美しいエイジングを
刻んでください。
次回以降で、
このパークアベニューを履き下ろし、
その履き心地についてレポートしたいと
思います。
今日も読んで頂き、ありがとうございました。
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