
「黒以外を着たいけど、お腹が……」40代のリアルな悩みに応える、“脱・マンネリ”配色術

「自分らしさを磨き、“格”を仕立てるパーソナルスタイリスト」の紀村昌彦です。
街を歩いていると、冬の時期は8割くらいの人が、黒かネイビーのコーディネートです。
(実際に私が歩いて観察した結果です)
確かに黒やネイビーは、安心できる選択です。
しかし、
「本当は明るいグレーなどを取り入れて、洗練された印象に見せたいけど、明るい色は膨張して見えるし、何より気になるお腹の膨らみが目立ってしまう……」
先日、お客様から、このような悩みを伺いました。
30代後半から40代になると、体型の変化は避けては通れません。
事実、最近の忘年会では、40代以上の男性が集まると、必ずといっていいほど病気、またはお腹が出てきたなどの体型の変化に関する話が出ました。
このような「現状」に対して、ただ隠す(黒に逃げる)のではなく、いかに工夫を加えて、皆さんの魅力を最大化させるかということはニーズがあると思いました。
そこで、今回は、お腹周りを視覚的に整えつつ、脱・マンネリを叶える「知的な色選び」の戦略についてお話しします。

なぜ「お腹」が目立つのかを分析する
黒以外の服を着たいけど、なぜライトグレーはお腹が目立つのか。
理由は極めてシンプルです。
明るい色は、体型の凹凸によって生まれる「影」をより際立たせてしまうからです。
つまり、解決案は「黒」の服を着ることではなく、影を出さない黒以外の色を選べばいいのです。
そこで、大人のための「第3の色」として、以下の2つの色を提案します。
「ダークブラウン」で温もりを
一色目におすすめしたい色は、黒に近い濃さでありながら、特有の温かみがある
「ダークブラウン」
です。
これは黒やネイビーと同等の引き締め効果を持ちながら、お腹の影を目立ちにくくしてくれます。
何より、ネイビー一色の集団の中で、一際「落ち着いた大人の余裕」を感じさせる色です。
ここでお勧めしたい着こなしが、お洒落な人達がよく実践している
「アズーロ・エ・マローネ(青と栗色)」
の組み合わせです。
冬はネイビーとダークブラウン、秋口はブルーとブラウン、春はブラウンの代わりにベージュといった非常に汎用性が高いコーディネートの王道の組み合わせです。
冬の装いであれば、ネイビーのパンツやジャケットに、ダークブラウンのニットやコートを重ねる 。
この普遍的な配色は、ネイビー一色の中で、
「重厚なクラシック」や
「大人の余裕」
と言った印象を際立たせてくれます。
ダークブラウンは黒の代わりとして非常に取り入れやすく、店頭でも見つけやすいという実用的な利点もありますので、黒やネイビーから一歩進んだ色として、是非取り入れてほしいです。
「ダークオリーブ」で都会的な洗練を
もう一つのお勧めの色は、ダークオリーブ(カーキ)です。
ミリタリー由来の力強さがありながら、上質なウール素材で取り入れると、驚くほど都会的で洗練された印象になります。
特にカジュアルの場で、黒やネイビーと差別化したい方は、もってこいの色で、私もよくオリーブのパンツを愛用しています。
意外と思われる方がいますが、ジャケットにも合いますので、濃い色目のジャケパンスタイルに飽きたという方におすすめの色です。
まとめ
装いにおいて大切なのは、仕事と同様に、極端な二択をしないことです。
仕事ができる会社員は、「できる」「できない」の二択ではなく、その折衷案をうまく出します。
装いも同様に「明るい色」か「真っ黒」かの二択ではなく、その間にある中間色を戦略的に選び抜くことがポイントで、
この「調整」こそが、40代からの“格”を生み出しますので、冬の寒さに負けず、自分をブランディングしてください。
今日も読んで頂き、ありがとうございました。

