
カジュアル化は最大のチャンス?名著から学ぶ「スーツ」を着ることで評価が出る仕組みとは

「自分らしさを磨き、“格”を仕立てるパーソナルスタイリスト」紀村昌彦です。
前回のブログでは、ビジネスシーンのカジュアル化が一気に進んだことで革靴を履く人が減ったけど、革靴を履くことで差別化ができ、それが成果につながるという話をしました。

スーツも同様に、
「スーツは窮屈だ」
「これからは自由な服装の時代だ」
という声が大きくなっています。
確かに、ストレッチの効いたラクな服は、体への負担を減らしてくれます。
しかし、もしあなたが
「仕事で圧倒的な成果を出したい」
「周囲から一目置かれる存在になりたい」
と願うなら、周りに流されて安易にカジュアルダウンする前に、ぜひ知っておいていただきたいことがあります。
今回は、誰もがラクな服を選ぶ時代に、あえて「スーツ」を着ることで得られる絶大なリターンと、その理由について、私がスーツを着る際のバイブルにしている「スーツの神話」(中野香織著)を参考にして、お話しします。

『スーツ』という引き算の服を着ることで、言葉を超えた信頼が勝手に整う」
スーツは、単なる「サラリーマンの作業着」ではありません。
無駄な装飾をすべて削ぎ落とし、持ち主の「仕事に対する誠実さ」だけを真っ直ぐに相手に伝えるために作られた、ビジネスにおける最強の武器なのです。
ノイズを消し去る「引き算の美学」
なぜ、スーツを着ると信頼されるのでしょうか。
著書の中でも、スーツは派手な装飾をあえて放棄し、内面のストイックさ(誠実さ)を際立たせるために作られたという歴史的背景が語られています。
普段着る、カジュアルな服装には、色、柄、形など、視覚的な「情報」がたくさん詰まっています。
情報が多いと、相手の目は服そのものに向かってしまい、肝心の「あなた自身の魅力」がブレて伝わってしまいます。
(例えば、おとなしい性格の人でも、ロックなTシャツを着ていると、積極的な性格と捉えらることがあります)
一方、スーツはネイビーやグレーといった落ち着いた色と、無駄のないシルエットで作られています。
あえて派手な装飾を「引き算」することで視覚的なノイズが消え去り、「私は飾り立てず、仕事で勝負する人間です」というメッセージが、無言のうちに相手に伝わる仕組みなのです。
没個性にならない「額縁効果」
「スーツを着ると、みんな同じに見えて没個性になる」と言う人がいます。
しかし、それは安価な素材で自分の体型に合っていない、スーツを着せられているからです。
同書で語られていることですが、質の高いジャストサイズのスーツは、あなたを美しく見せる「極上の額縁(フレーム)」になり、むしろ圧倒的な個性を放つようになります。
私自身の経験をお話ししましょう。
私自身、以前、参加者全員がスーツを着ているようなビジネスセミナーに参加した時に、ごく普通の「ネイビーの無地」という一番ベーシックなスーツを着ていたにもかかわらず、初対面の方から
「すごくお洒落ですね」
と声をかけられましたことがあります。
また何度もこのブログでは紹介していますが、スーツ姿でセレクトショップで服を見ていたら、他のお客さんから「すいません、試着いいですか?」と、店員さんに間違えられたことすらあります。
(ただの無地のスーツなのに、です!)
なぜこんなことが起きるのか。 それは、上質で体にピタリと合ったスーツが、不要なシワやだらしなさを完全に消し去り、私自身の「姿勢の良さ」や「大人の余裕」を額縁のように引き立ててくれたからです。
奇抜な色柄に頼らなくても、「圧倒的なジャストサイズ」であること。 それ自体が、他の誰にも真似できない最強の個性になるという王道のパターンなのです。
ブランドよりも「ジャストサイズ」
このスーツの効果を自分の味方につけるためには、高級ブランドのスーツを選ぶのではなく、
「自分の体型にジャストフィットしたサイズを選ぶこと」
に尽きます。
肩のラインがピタリと合い、背中にシワがなく、パンツの裾がスッキリと靴に落ちていること。
この「サイズの正確さ」こそが、スーツという額縁が最も威力を発揮する絶対条件になります。
(どんなに高級な生地でも、サイズがダボダボであれば、途端に『だらしないおじさん』に転落してしまうので注意してください!)
まとめ
「スーツなんてもう古い」
もしそんな風に感じてラクな服に手を伸ばしそうになったら、騙されたと思って一度だけ、ご自身の体にフィットした「ジャストサイズのスーツ」に袖を通してみてください。
鏡の前に立ち、シャツの襟を正し、ジャケットのボタンを留める。
そのわずかなこだわりで視覚的なノイズが消え、自分の顔つきが、いつもより頼もしく見えてくることに気づくはずです。
「今日の自分なら、どんな仕事でも乗り切れる」
そんな確かな大人の余裕(自己一致感)は、自分自身を大切に扱い、外見を美しく整えることからしか生まれません。
みんながラクな服に身を包む時代に、あえて「紳士の鎧」を纏って新しいステージへと勝ち上がる。
そのための第一歩を、ぜひ明日から踏み出してみてください。
今日も読んで頂き、ありがとうございました。
