
締めるだけで涼しげな色気が出る。春夏のビジネスを格上げするメッシュタイの準備と合わせ方

「自分らしさを磨き、“格”を仕立てるパーソナルスタイリスト」紀村昌彦です。
これまでの記事で、少し起毛感のあるホップサック生地のネイビージャケットや、顔色を明るくするサックスブルーのシャツについてお話ししてきました。


すでにこれらの素晴らしいアイテムを手に入れ、春の装いが整いつつある方も多いのではないでしょうか。
しかし、ジャケットもシャツも春らしくアップデートしたのに、
「ネクタイだけが真冬と同じ、分厚くてツヤツヤのシルクタイ」
のままになっている男性をよく見かけます。
(せっかくサックスブルーのシャツで爽やかな抜け感を作ったのに、首元に重たくて暑苦しいネクタイがぶら下がっていては、全体のバランスが一気に崩れてしまいます!)
今回は、手持ちのネイビージャケットとサックスブルーシャツの魅力を120%引き出し、春のVゾーンを完璧に完成させる「フレスコタイ」ついて、具体的にお話しします。

春の胸元は『フレスコタイ』に変えるだけ。
春夏のネクタイ選びにおいて、最も重要視すべきは色柄ではなく「素材感」です。
メッシュのようにざっくりと編み込まれた「フレスコタイ」を一本締めるだけで、胸元に涼しげな風が通り抜け、誰でも簡単に季節を先取りした王道のパターンを作ることができます。
シーズンに合った「ざっくりとした編み目」
一般的なビジネスタイは、シルクを高密度に織り上げて強い「ツヤ(光沢)」を出しています。
このツヤは冬場には高級感として働きますが、春夏の強い日差しの下ではギラギラと反射しすぎ、少し暑苦しい感じになってしまいます。
一方、フレスコタイは、強撚糸(強くねじった糸)を使って、隙間をあけてざっくりと織られたネクタイです。
生地に透け感があり、表面に細かな凹凸があるため、光を乱反射してギラつきを抑え、マットで涼しげな表情を見せてくれます。
(見た目だけでなく、実際に風を通すため、首元に熱がこもらないという物理的な扱いやすさも兼ね備えています!)
ホップサックとサックスブルーを調和させる
以前お話しした、表面に凹凸のある「ホップサック生地のジャケット」と、滑らかなツヤのある「サックスブルーのシャツ」。
フレスコタイは、この2つの異なる素材を馴染ませ、全体を美しく調和してくれます。
ホップサックのざっくり感と、フレスコタイのざっくり感が見事に調和(リンク)し、全体の素材感に統一感が生まれます。
さらに、シャツの滑らかなツヤの上に、あえて少しザラッとしたマットなネクタイを乗せることで、Vゾーンに立体的なコントラストが完成するのです。
絶対に失敗しない色とは
「フレスコタイ」を初めて購入する際、色は絶対に「ネイビーの無地(ソリッド)」を選んでください。
前回の記事で「サックスブルーのシャツには濃紺のネクタイが合う」とお話ししましたが、その濃紺のネクタイの“素材”をフレスコに変えるだけです。
(色や柄で奇をてらうのではなく、素材で季節感を表現することこそが、大人の男の最も洗練された形です!)
ネイビーのフレスコタイは、どんなスーツやジャケットにも合い、春から真夏、そして秋口まで長く使えるため、費用対効果も抜群です。
小さなディテールに宿る「自己一致感」
ここまでネクタイの素材についてお話ししてきましたが、ネクタイは、装いの中でほんの数パーセントの面積しかないです。
しかし、この細部にまで季節感を行き届かせることができる人間は、ビジネスにおいても必ず
「仕事の細部にまで気が回る、信頼できる」
「相手への配慮ができる」
として評価されます。
その小さな積み重ねが、自分自身の仕事に対するこだわりとなり、どんな環境の変化にも動じない自信(自己一致感)を内面から整えてくれます。
まずは胸元のネクタイ一本から、仕立ててみませんか。
今日も読んで頂き、ありがとうございました。

