
スーツに「とりあえず黒靴下」はNG?40代の靴下選びの法則

「自分らしさを磨き、“格”を仕立てるパーソナルスタイリスト」紀村昌彦です。
これまでの連載で、ジャケット、スラックス、靴、そして白シャツと、大人のビジネススタイルのメインフレームが完成しました。
しかし、完璧に決まったと思って会議室の椅子に座り、足を組んだ瞬間……スラックスの裾から
「毛玉だらけの黒い短い靴下」と「すね毛」
が覗いていたら?
残念ながら、それまでの完璧なスタイリングが、その一瞬で水の泡になります!
靴下は「見えないから何でもいい」ものではありません。
今回は、多くの40代男性が陥っている
「とりあえず黒でいいや」
という思考停止を抜け出し、スーツとビジネスカジュアルで正しく靴下を使い分ける【絶対法則】を解説します。
なぜ「とりあえず黒」がNGなのか?
毎朝、引き出しの中から何も考えずに黒い靴下を引っ張り出していませんか?
もしあなたが毎日「黒のスーツ」を着ているなら、それで問題ありません。
しかし、ビジネスの基本である「ネイビースーツ」や、ジャケパンの定番である「グレースラックス」を履いている場合、黒い靴下は大きな違和感を生み出します。
【法則】視線が途切れると足が短く見える
明るいグレーのスラックスから、いきなり真っ黒な靴下が現れ、さらに茶色の靴を履いていたとしましょう。
これでは「グレー」「黒」「茶色」と足元が3分割されてしまい、視線がそこでストップします。
結果として、足が短く、野暮ったく見えてしまうのです。(せっかくのスラックスの脚長効果が台無しですね!)
【スーツの法則】スラックスの色と「同化」させる
フォーマルなスーツスタイルの場合、靴下の選び方の正解はたった一つです。
それは
「スラックスの色と、靴下の色を同じ(または限りなく近い同系色)にする」
ことです。
- ネイビースーツの場合:
ネイビー(濃紺)の靴下 - グレースーツの場合:
チャコールグレーの靴下
スラックスと靴下を同じ色で繋ぐことで、ウエストから靴の履き口までが「一本の繋がった線」に見えます。
これが究極の脚長効果を生み、フォーマルでエレガントな印象を決定づけます。
色々な考え方がありますが、靴下は「パンツの延長」と考えるのが、一つのセオリーです。
【ビジネスカジュアルの法則】「靴に合わせる」か「色を拾う」
一方、ジャケパンなどのビジネスカジュアルでは、スーツよりも少し自由度が上がります。ここでは2つのアプローチがあります。
① 靴の色と合わせる(基本編)
茶色のローファーやスエード靴を履くなら、靴下もダークブラウンを選びます。
靴と靴下を一体化させることで、足元に安定感が生まれます。
② Vゾーンの色を拾う(上級編)
ネクタイやポケットチーフの色、あるいはシャツのストライプの色と、靴下の色をリンクさせるテクニックです。
たとえば、ボルドー(ワインレッド)のネクタイをしている日に、靴下にも深いボルドーを持ってくる。
(ふと足を組んだ時にチラリと見えるこのリンクに、周囲は「この人、ただ者じゃないな」と確信するはずです!)
この色を拾うというのは、ファッション業界の大重鎮である「赤峰幸生」先生がおすすめの方法です。(私も実際お会いして、この方法を教えて頂きました)

赤峰さんは、靴下、ネクタイ、チーフ、そして服のワンポントを使い、この「色を拾う」を実践されています。
※ただし、スポーツ用の白いソックスや、キャラクターものの派手な柄は、ビジネスの場では完全なマナー違反になるので絶対に避けてください。
【絶対基準】すね毛を見せない「長さ」の法則
最後に、色以上に重要な「長さ」の法則をお伝えします。
ビジネスシーンにおいて、座った時や足を組んだ時に「素肌(すね毛)」が見えるのは、相手に対して非常に不快感を与えるNGマナーです。
短いスニーカーソックスや、ふくらはぎの途中で止まる中途半端な靴下は、歩いているうちに必ずずり落ちてきます。
大人の男性が選ぶべきは、膝下まで長さがある
「ロングホーズ(ハイソックス)」
です。
これなら、どんなに激しく動いても、深く腰掛けても、絶対に素肌が覗くことはありません。(ふくらはぎをキュッと包み込んでくれるので、夕方の足の疲れも軽減されるという隠れたメリットもあります!)
【まとめ】足元を制する「靴下の法則」
「3足1,000円の黒ソックス」からの卒業は、あなたのファッションの“格”を、見えないところで確実に底上げしてくれます。
ぜひ、この法則を使って、次に靴を脱ぐシーンや、深くソファに腰掛けるシーンを「自信に満ちた時間」に変えてください。
今日も読んで頂き、ありがとうございました。

