40代ジャケパンの靴は何色?日本人に「黒靴」が一番似合う仕組みとは?

「自分らしさを磨き、“格”を仕立てるパーソナルスタイリスト」紀村昌彦です。

これまでの連載で、大人の品格を作る「ネイビージャケット」と、足を長く見せる「グレースラックス」の仕組みをお伝えしてきました。

しかし、ここで多くの方が

「さて、靴は何色を合わせればいいのだろう?」

と迷います。

ファッション誌やSNSを見ると、ネイビーのスーツに華やかな「茶色の靴」を合わせている海外スナップがたくさん出てきます。

あれを見ると「自分もおしゃれな茶靴に挑戦すべきか?」と迷ってしまいますよね。

今回は多くの日本人に当てはまる

「黒靴を選ぶ理由」

についてお伝えします。

目次

日本人のジャケパンスタイル、究極の正解は「黒靴」

結論からお伝えすると、私たち日本のビジネスマンがネイビージャケットに合わせるべき最強の相棒は、

「黒の革靴」です。

なぜ、おしゃれな茶靴ではなく、無難に思える黒靴なのか。

それは単なる好みの問題ではなく、日本人が生まれ持った「身体的特徴(色素)」に基づいた、明確な論理が存在するからです。

その理由を、スタイリングの仕組みとして解説します。


視覚を安定させる「サンドイッチ効果」という仕組み

ファッションには、全体のコーディネートをカチッとまとめるための有名なセオリーがあります。

それが

「サンドイッチ効果(またはブックエンド効果)」

です。

これは、

「一番上(頭部)と一番下(足元)の色を揃えることで、間に挟まれた服の存在感が美しく引き立つ」

という視覚の仕組みです。

私たち日本人の多くは、地毛が黒、あるいは限りなく黒に近いダークブラウンです。

そして瞳の色も暗いトーンです。

そのため、足元に「黒い靴」を置くことで、頭(髪)の黒と足元(靴)の黒で上下の枠組みが完成します。

この枠組みがあるからこそ、間に挟まれた「ネイビージャケット」と「グレースラックス」が、バランスよく相手の目に映るのです。


なぜ、イタリア人の「茶靴」を真似すると浮いてしまうのか?

「でも、イタリアのおしゃれな人たちはネイビーのジャケットに茶色の靴を格好良く合わせているじゃないか」

と思われるかもしれません。

彼らのスタイルは「アズーロ・エ・マローネ(青と栗色)」と呼ばれ、確かに素晴らしい配色です。

しかし、彼らと私たちでは

「持って生まれた色素」が違います。

彼らは髪の色が明るいブラウンや金髪で、瞳の色も薄い方が多いです。

つまり、彼らにとって茶色の靴は「自分の身体の一部にすでに存在している色(髪や瞳の色)」とリンクしているため、全く不自然にならずに馴染むのです。

黒い髪と暗い瞳を持つ日本人が、そのまま同じように茶色の靴を履くとどうなるか。

足元にだけ

「自分の身体に存在しない明るい色」

が唐突に現れるため、靴だけが目立ってしまい、

「なんだか足元だけ浮いている」

「頑張っておしゃれをしている感が出てしまう」

という現象が起きやすくなります。


体験談:理屈が分かると、自信が変わる

以前、私がスタイリングを担当した40代のお客様の事例です。

その方は、「足元からおしゃれになりたい」と奮発して、とても美しい茶色の革靴を購入されていました。

しかし、「いざいつものネイビージャケットに合わせて出勤しようとすると、なんだかしっくりこなくて、結局玄関でいつもの黒靴に履き替えてしまうんです」と悩んでいらっしゃいました。

そこで、この「サンドイッチ効果」と「色素」の仕組みをご説明し、お手持ちのシンプルな黒の革靴をネイビージャケットに合わせていただいたところ、

「すごくしっくりきます。全身がスッと一本の線で繋がった気がします!」

ご自身の髪色とリンクする「黒」を選んだことで、コーディネートがパズルのようにカチッとはまった瞬間でした。

理屈(仕組み)が分かると、迷いがなくなり、それが「堂々とした振る舞い(自信)」へと直結します。


【まとめ】最強の相棒は、あなた自身の色とリンクするもの

ビジネスの場において、40代の男性が相手に一番に伝えるべきは「信頼感」です。

ご自身の生まれ持った特徴を最大限に活かす「黒靴」は、それを伝えてくれる最強のツールになります。

……とはいえ、

「じゃあ、茶色靴は履けないの?」

という疑問が湧いてきた方もいるかもしれません。

ということで次回は、

黒髪のビジネスマンが「茶靴」を履く際、足元だけが浮いてしまわないようにするための、論理的な【調整の仕組み】について、具体的にお話しします。

今日も読んで頂き、ありがとうございました。

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