革靴の「寿命」と「美しさ」を左右する!シューツリーの選び方と活用術

「仕事の成果を出す、装いの専門家」
紀村昌彦です。

先日の海外出張で
オールデン コードバン Vチップや
アレンエドモンズのパークアベニュー
といった名靴を手に入れ、
前回の記事では、それらの靴の
プレメンテナンスについてご紹介しました。

ブログを読んでくださった方の中には、
「よし、自分も良い革靴を買ってみよう!」
と思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

しかし、良い革靴を手に入れたら、
次に考えるべきことがあります。

それは、
「シューツリー(シューキーパー)」の活用
です。

シューツリーは、
革靴の美しさと寿命を向上させる、
まさに「革靴の相棒」とも言える存在です。

今回は、そのシューツリーの重要性から、
選び方、そして正しい活用術までを
徹底解説します。

目次

シューツリーとは?なぜ革靴に必要なのか?


シューツリーとは、革靴を履いた後に、
靴の中に挿入して形を整える器具のことです。

主な目的は以下の2つです。

  1. 型崩れ防止とシワの軽減:
    革靴は、履いているうちに必ずシワが寄ります。

    特に甲の部分には、歩行による深い履きジワが刻まれます。

    シューツリーは、このシワを伸ばし、靴本来の美しいフォルムを保つ役割があります。

    シワが深くなると、そこから革がひび割れる原因にもなるため、これは非常に重要です。
  2. 湿気の吸収と乾燥促進:
    革は、足から出る汗や湿気を吸収します。

    特に革底の靴は、地面からの湿気も吸い上げます。

    シューツリーの多くは吸湿性に優れた木材(特にレッドシダー)で作られており、靴内部の湿気を吸収し、乾燥を促進する効果があります。

    湿気を放置すると、カビの発生や革の劣化、悪臭の原因となるため、衛生面においても不可欠です。

シューツリーを使用しない革靴は、履きジワが深く刻まれ、徐々に形が崩れていき、本来の美しさを失うだけでなく、寿命も大幅に短くなってしまいます。

革靴を「投資」と考えるなら、シューツリーは必須アイテムなのです。

シューツリーの選び方:素材、タイプ、サイズが重要

では、
具体的にどのようなシューツリーを
選べば良いのでしょうか?

選ぶ際のポイントは大きく分けて3つあります。

素材

シューツリーの素材として最も推奨されるのが、レッドシダーです。

  • 高い吸湿性:
    レッドシダーは、その多孔質な性質から、革靴内部の湿気を強力に吸収するため、足から出る汗をしっかりと吸い取り、靴を清潔に保ちます。
  • 消臭・防臭効果:
    レッドシダー特有の芳香成分には、優れた消臭・防臭効果があり、革靴特有の臭いを抑え、爽やかな香りを靴内部に保ちます。
  • 防虫効果: 天然の防虫効果も期待でき、革を害虫から守る効果もあります。

プラスチック製や竹製のシューツリーも存在しますが、これらには吸湿性や消臭効果は期待できません。

革靴を長く大切に使うなら、レッドシダー製をお勧めします。

タイプ

シューツリーにはいくつかのタイプがあり、それぞれ特徴が異なります。

靴の形や用途に合わせて選びましょう。

  • バネ式(スプリング式/コイル式):
    • 特徴:
      かかと部分がバネになっており、長さが調整しやすいのが特徴です。

      汎用性が高く、様々な靴に対応しやすいのがメリットです。
    • 注意点:
      過度にバネを効かせすぎると、靴に余計な負荷がかかり、型崩れや革へのダメージの原因になることがあるので、あまりお勧めできないタイプです。

  • ネジ式(調整式):
    • 特徴:
      かかと部分がネジで伸縮するタイプで、長さを細かく調整できるのが特徴です。

      バネ式よりも靴への負担が少なく、しっかりとテンションをかけられます。
    • 利点:
      高級靴に付属していることが多いタイプで、より靴にフィットさせたい場合に適しています。



      私はネジ式シューツリーをローファーに使用します。

      ローファーは購入時、ジャストフィットのサイズで購入するため、その状態から形を崩したくありません。

      そのため、テンションのかけ具合を調整できるネジ式が望ましいわけです。
  • ツインチューブ式:
    • 特徴:
      前足部に2本のチューブが通っており、靴の幅方向にもテンションをかけることができるタイプです。
    • 利点:
      より立体的に靴の形を整え、履きジワを効果的に伸ばしたい場合に最適です。

  • シングルチューブ式:
    • 特徴: 前足部に1本のチューブが通っているタイプ。ツインチューブ式よりもシンプルで、比較的手頃な価格のものが多いです。

大別すると、ローファーがネジ式、紐靴がツインチューブ式のレッドシダー製シューツリーを使うのが、お勧めです。

サイズ

シューツリーのサイズ選びは非常に重要です。
小さすぎると効果がなく、
大きすぎると靴に過度な負担をかけてしまいます。

  • 基本は靴のサイズに合わせる:
    ほとんどのシューツリーは、革靴と同じサイズ表記(例:UK7, US8など)で販売されています。

    まずは、ご自身の革靴のサイズに合ったものを選びましょう。
  • ラスト(木型)との相性:
    同じサイズ表記の靴でも、ブランドやモデルによって使用している木型(ラスト)は異なります。
    • ポイント:
      可能であれば、購入する革靴と同じブランドの純正シューツリーを選ぶのが最も確実です。

      純正品は、その靴の木型に合わせて作られているため、フィット感が優れていますが、中には純正品でも靴の木型に合わせて作られていないブランドもあるので、注意が必要です。
  • 試着の重要性:
    実際に革靴に入れてみて、かかと部分がぴったりと収まり、つま先部分にわずかなテンションがかかる程度が理想です。

    この辺りは店員さんに相談してみましょう。

シューツリーの正しい使い方とタイミング

シューツリーは、革靴を脱いだらすぐに挿入するのが最も効果的です。

  1. 挿入のタイミング:
    革靴は、履いている間に足から出る汗や湿気を吸収し、革が柔らかくなっています。

    この「柔らかい状態」でシューツリーを挿入することで、履きジワを効果的に伸ばし、靴本来の形に整えることができます。

    時間が経って革が乾燥し固まってしまうと、シワが定着してしまい、シューツリーの効果が半減します。
  2. 使用期間:
    基本的には、靴を履いた後は常に挿入しておきましょう。

    湿気を吸収し、形を整える効果は、革が乾燥するまで続きます。

    ただしコードバンなど、綺麗なシワを入れたい場合は、その限りではありません。

    この辺りは、かなり靴好きな人の話になりますので、別の記事で触れたいと思います。

まとめ

今回ご紹介した選び方と活用術を参考に、あなたの大切な革靴にぴったりのシューツリーを見つけて、日々のお手入れに取り入れてみてください。

手入れされた革靴は、あなたの足元に自信を与え、日々のビジネスシーン、そしてプライベートな時間も、より豊かに彩ってくれることでしょう。

今日も読んで頂き、ありがとうございました。

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