極上の一足に魂を込める！オールデン コードバン 徹底プレメンテナンス

「仕事の成果を出す、装いの専門家」
紀村昌彦です。

先日、海外出張で手に入れた
憧れのALDEN （オールデン）コードバン
Vチップ（モデル2210）。

この一足を、最高の状態で履き始めるために、
プレメンテナンスをしました。

特にコードバンというデリケートで特別な革を
最高の状態で「慣らし運転」させるためには、
履き下ろす前の一手間が非常に重要になります。

今回は、コードバンシューズならではの
プレメンテナンス術を、
先日購入したALDENを例にご紹介します。

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なぜコードバンに「特別な」プレメンテナンスが必要なのか？

革靴のプレメンテナンスは、
製造過程で塗布された
古いクリームや汚れを落とし、
新しい栄養を与えることが目的です。

しかし、
コードバンは一般的なカーフ（牛革）とは
全く異なる性質を持つため、
そのケア方法も異なります。

コードバンは、馬のお尻の革から
ごくわずかしか採取できない希少な革で、
その最大の特徴は、
「繊維が非常に密で硬い層」
であること。

そして、その密な繊維層にたっぷりと
オイルを含ませることで、
独特の光沢と耐久性が生まれます。

こちらはカーフの靴



こちらは角度は違いますが、
コードバンの靴。


明かにつやの度合いが違います。

この特性ゆえに、
一般的な革靴とは異なるメンテナンスの
アプローチが必要なのです。

新しいコードバンシューズは、
製造時に塗布されたワックスや保護材が
革の呼吸を妨げていることがあります。

また、コードバンは乾燥に弱いため、
適切な栄養補給を怠ると、
独特のシワ（波打ち）が
うまく入らなかったり、
最悪の場合、
ひび割れの原因にもなりかねません。

プレメンテナンスは、
この特別な革を「目覚めさせ」、
本来の美しさと耐久性を引き出すための、
最初の、そして最も重要なステップなのです。

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オールデン コードバン Vチップ プレメンテナンスのステップ

基本的なプレメンテの手順は、
前回の記事と同じです。

大きく異なるのは、
「クリームの種類」
です。

今回のプレメンテナンスで私が用意したのは、
オールデン純正のコードバン専用クリーム、
そして色味に合わせてバーガンディを選びました。



コードバンは色素が
革の奥深くまで浸透しているため、
色の補色効果も期待できる
バーガンディ（紫がかった濃い赤色）は、
その深みをさらに引き出してくれます。

コードバン専用クリームで栄養補給と色調整

汚れを落とした後、いよいよ
コードバン専用クリームを塗布します。



クリームですが、
普段使っているカーフ専用のものと異なり、
粘度が高い感じがしました。

手順は以下の通りです。

1. 少量ずつ塗布:
   柔らかい布（または指）に、コードバン専用クリームを米粒大程度とり、革靴の表面に薄く、均一に塗り広げていきます。
   
   特に、Vチップの縫い目は、確実にクリームを浸透させるように意識します。
2. ブラッシング:
   全体にクリームを塗布したら、すぐに豚毛ブラシでブラッシングします。
   
   コードバンはブラッシングすることで独特の光沢が増します。
   
   クリームが革に馴染むように、全体を丁寧にブラッシングします。
3. 乾拭き:
   最後に、乾いた柔らかい布で優しく乾拭きし、余分なクリームを取り除きながら、光沢をさらに引き出します。

この作業を終えると、
購入時よりもさらに
コードバンの色に深みが増し、
吸い込まれるような艶やかさが現れました。

バーガンディのクリームが、
コードバン本来の色合いと相まって、
何とも言えない妖艶な輝きを放ちます。

この変化を見るたびに、
プレメンテナンスの大切さを実感します。

履き心地と「紐靴」の快適性を再認識

全てのプレメンテナンスを終え、
コードバン特有の、
吸い付くようなフィット感。

そして、以前試着した時よりも、
革がしなやかになったことで、
足への当たりが格段に優しく感じられます。

2足続けて「紐靴」をプレメンテナンスし、
改めてその快適性を実感しました。

ローファーのようなスリッポンタイプも
便利ですが、
紐靴は足の甲のフィット感を調整できるため、
長時間の着用でも疲れにくいという
メリットがあります。

これは、
ビジネスシーンで長時間
立ちっぱなしだったり、
歩き回ったりする私にとって、
非常に重要なポイントです。

まとめ

念願のオールデン コードバン Vチップ。

この特別な一足に、
プレメンテナンスという
一手間をかけることで、
靴本来の美しさを引き出し、
その寿命を延ばし、そして何よりも、
足に吸い付くような最高の履き心地を
提供してくれます

次回のブログでは、
いよいよこのコードバンVチップを履き下ろし、
コーディネートについても
ご紹介できればと思います。

今日も読んで頂き、ありがとうございました。