
海外出張の服装マナー完全ガイド|ヨーロッパ・アメリカ・アジア別で失敗しない「格」を仕立てる

「自分らしさを磨き、“格”を仕立てるパーソナルスタイリスト」 紀村昌彦です。
昨年くらいから人の動きが戻ってきて、海外出張に行く人も増えてきました。 私も1年に1回くらいの割合で海外出張に行きます。
このブログでも海外出張に関する記事をいくつか投稿していますが、 実は人気が高いシリーズなんです。
そもそも、仕事の成果が出る装いを発信している人も少ない中で、さらに海外出張ネタともなるとレアなんでしょうね。
シリコンバレーでスーツを着て浮いてしまう… ミラノでカジュアルすぎて信頼を失う… 服装一つのミスが、あなたのビジネスに影響を与えかねないのが海外出張の怖いところです。
以前の記事では、海外出張における装いの基本について解説しました。
今回は、読者の皆さんから特にご質問の多い、国や地域によって異なる装いのマナーについて、ニーズ(特にヨーロッパ)にもお応えしながら詳しく解説していきます。
ちなみにアイキャッチ画像をはじめとする記事中の写真は全て私が現地で撮影した写真です。

【大原則】海外出張の服装で失敗しない、たった一つの黄金律
まず結論からお伝えします。
国別のマナーを覚える前に、最も確実な方法があります。
それは、客先または同行する商社の担当者に
「ドレスコードを教えて下さい」
と聞くことです。
これが最強の正解です。
しかし、それが聞きにくい場合や、自分で判断する必要がある場合のために、以下の基本ルールを押さえておきましょう。
【アメリカ編】西海岸の「ビジネスカジュアル」と東海岸の「スーツ文化」
アメリカでは、「ビジネスカジュアル」が一般的な服装です。
ただし、地域と業種によって全く異なるので注意が必要です。
西海岸(IT企業など):
これは私が実際現地に行き、体験したことですが、スーツを着る人はほとんど見ることがありません。(というよりいません。)
そのため、彼らはジャケットとチノパンの組み合わせや、オックスフォードシャツにスラックスなどが適切な服装です。
東海岸:
一方、ニューヨークのウォール街などに代表される金融業界や法律関係、または重要な商談など、フォーマルな場ではスーツを着用するのが一般的と言われています。
こちらも私の体験ですが、東海岸での商談や展示会ではスーツの人がほとんどでした。
【ヨーロッパ編】国によって異なる「格」の表現(イギリス・イタリア)

ヨーロッパでは、アメリカ以上に「スーツスタイル」がビジネスの基本と考えた方が安全です。TPOを非常に重んじる文化があります。
イギリス(ロンドンなど):
私が最近訪れたイギリスでは、ベーシックなスーツスタイルであり、イタリアのスーツに見られるような、少しタイトフィットなスーツではなく、カチッとしたクラシックスタイルのスーツを着ている人が多い印象です。
やはりイギリスでは、伝統(トラディション)を重んじる傾向があり、スーツの着こなしにも、そのような考えが反映されているかもしれません。
色はネイビーやチャコールグレーの無地が好まれます。

イタリア(ミラノなど):
一方、イタリア(特にミラノ)では、よりファッション性が高く、個性を表現することが評価される傾向があるようです。
体にフィットした美しいシルエットのスーツやジャケットに、上質なネクタイやポケットチーフ、足元は茶色(ブラウン)の革靴を合わせるなど、洗練された着こなしが目立ちます。「アズーロ・エ・マローネ(青と茶の組み合わせ)」は、彼らのお得意スタイルです。(私も大好きな組み合わせです)
ドイツ:
ドイツでは郊外に行きましたが、そこに勤める人たちは、ビジネスカジュアルの装いでした。
ドイツには1泊2日だったため、また次回の訪問時にしっかり調査をしてきます。
【アジア編】気候と文化への配慮(中国・東南アジア)
アジアでは、国や地域によって服装のマナーが大きく異なります。
- 中国:
ビジネスカジュアルが一般的です。
ただし、政府系企業や伝統的な大企業とのフォーマルな場ではスーツを着用するのがマナーです。 - 東南アジア:
高温多湿な気候のため、機能的で軽装であることが求められます。
実際にスーツを着た人は会いませんでしたが、こちら側はスーツでしたので、暑かった記憶があります。
私が訪問した際、先方はノーネクタイ・ノージャケットでしたが、こちらが訪問者側としてスーツを着ていくと、非常に暑かった記憶があります。
そのため、リネンやコットン素材の通気性が良いスーツやシャツがおすすめです。 - (補足)香港 〜私の原点〜
ちなみに私がビジネスでの装いで最初に大きな印象を受けたのは、香港のビジネスマンです。
蒸し暑い気候においても、ポケットチーフをスーツにしっかりと入れ、朝一番の打ち合わせで、スマートにホットコーヒーを飲む装いに驚いたのを今でも覚えています。
(ちなみに彼らは国を代表する会社に勤めていた方で、年収が億を超えていたのでより驚きでした)
彼らの装いは、暑さよりも相手への敬意を優先する、プロフェッショナルな姿勢そのものでした。
(彼らと出会ったのは2000年代で、香港がイギリスから返還されて間もなかったことも影響していたかも知れません)
【中東編】宗教と気候を考慮した厳格なルール

中東では、宗教的な背景から、服装に対する規律が厳格と言われます。
ただし、私の訪れた経済が発展している地域はそこまで厳格ではありませんでしたため、以下のような装いで大丈夫でした。
- 男性の基本スタイル:
長袖のシャツとネクタイを合わせたダークスーツが基本です。 - 気候について:
中東は暑いというイメージがありますが、湿度が低くカラッとしているため、日本のジメジメした夏とは違います。
私は日本の春、初夏あたりの通年素材のスーツを持っていきましたが、問題ありませんでした。
まとめ:海外出張の装いは「信頼」のための第一歩
今回は、国や地域によって異なる海外出張の装いマナーについて解説しました。
海外出張では、訪問先の文化や習慣を尊重し、相手に失礼のない装いを心がけましょう。
次回は、海外出張に必要な持ち物について解説します。 お楽しみに!
追伸:
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私の出張経験とスタイリストの知識で、あなたのビジネスを成功に導く装いを一緒に考えます。
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今日も読んで頂き、ありがとうございました。
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